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春蘭について

最初に
弊社でお買い上げの皆様は、上級者、プロ級の方がとても多いので下記のような事を 記載するのは、とても烏滸がましいのです が、これから春蘭栽培をはじめる方に少 しでもお役に立てれば、また春蘭の普及にお役に立てればと思い記載させて頂きま す。

Contents

1.春蘭(シュンラン)とは
2.春蘭の栽培について
3.春蘭の自生地
4.春蘭の植え替え
5.春蘭の植え替え手順
6.春蘭の鉢について

春蘭とは
日本や中国に分布する野生蘭の一種です。日の差し込む、あまり湿気の多くない雑木林や松林などに自生してます。 鉢植えとして親しまれている洋蘭、シンビジウムの仲間です。学術名はCymbidium goeringiiです。日本原産種を日本春蘭、中国原産種を 中国春蘭と区別します。一般に日本春蘭は花色・葉の模様を楽しみ、中国春蘭は花の形、香りを愛でるとされます。古くは江戸時代から育 種・栽培されている古典園芸植物で、東洋蘭の代表的な一つです。 その他代表的な東洋蘭に富貴蘭(風蘭)、寒蘭、万年青などがありま す。
主な開花期は早春から春(3月上旬から4月)で、地際から花茎を出しその先端に淡い黄緑色の花を1輪咲かせます(まれにですが2輪以上開 花することもあります)。大きさは4cmから5cm位で咲き始めに芳香を放つ物もありますが、おおむね香りはしないか、弱いです。花茎はさ ほど長く伸びず、葉の陰に隠れるようにひっそり咲く姿が可憐です。(園芸品種には花茎が長く伸びて、葉より高い位置で花を開くものも 多いです)葉っぱは細長く幅はおよそ1cm、長さは30cmほどに伸び、緩いカーブを描いて垂れ下がります。 花は比較的、長く咲いていますが、早めに花をカットして(特に花物以外は、体力を消耗させると新芽にも影響しますので)春蘭のために 体力を残すのも株を大きく、丈夫に育成するのには必須です。
様々な園芸品種がありますが、花色を楽しむ品種を「花物」、葉をメインに乾燥する品種を「柄物」と呼び、系統も花色や葉の模様で分け られます。代表的な花物の系統に「赤花」「白花(素心)」「覆輪花」「縞花」、柄物に「虎斑」「蛇皮」「縞」などがあります。 花は食用にもなり、塩漬けした花に湯を注いで飲む「蘭茶」、若い花を花茎ごと取って湯通しして酢であえる酢の物などの利用法がありま す。
江戸時代の諸大名が血眼になって収集した春蘭---以来脈々と受け継がれてきた伝 統は最近はまで門外不出のものであった。この由緒ある 古典植物、春蘭の栽培に少 しでも役に立てればと思い、春蘭用の栽培資材 を弊社(有)所沢植木鉢センターに て 販売している次第です。

春蘭の栽培について
どんな植物でも共通の事ですが、自生地に出来るだけ近づける環境をご自宅(または 栽培地)で整えるか だと思います。 『どのように栽培すれば一番良いか?』 と、よく質問を受けるのですが、栽培環境 に関しては、栽培する場所(北緯)、 日当たり、風通し、水やりの回数など個人差が ありますので、 何が一番良いかは、皆さんの栽培環境の中で、一番良いと思う方法を、ご自 分で判断 し、また改良して、春蘭にとって一番良い環境を作って下さい。太陽光などを遮光する、遮光ネットは木漏れ日を再現した市松模様の遮光ネットは販売しております。また、遮光+遮熱はする が明るい遮光ネットクールホワイトも人気です。

春蘭の自生地
前述したように、雑木林や松林の大樹の株近くに自生しています。自然の中では、上から落ち葉や枝がかぶさっていて、根元は、それらの 落ち葉で埋没して、日光が当たりません。その落ち葉が毛布替わりになり、自然の寒さから凌いでいます。根元から出てくる花芽には日光 が当たらず、真っ白です。 春になり、落ち葉などの下から花茎が伸び出して初めて花茎に、日の光が当たります。

春蘭の植え替え
植え替えは2年に1回が理想です。株の状態、用土の状態、気象条件などによってバラバラですので、あまり本などの参考書に頼らずに、よ く春蘭を観察して、最適な時期、植え替え頻度をご自分で判断するのが一番です。時期は最低気温が10度以上で 最高気温が28度以内であれ ば いつでも大丈夫ですが、春、もしくは秋の花の終了期が理想です。

春蘭植え替えの手順
1.まず植え替えする春蘭を鉢より抜き、古い用土を取り除きます。この作業時にゴムハンマーを使い、鉢の縁を軽く叩くと簡単に鉢から抜けます。
2.次に鉢から抜いた株は傷んだ根や枯れた葉を取り除き、新芽の出るスペースを開けて植え付けます。バルブ(根元のふくらんだ部分)が 半分くらい隠れる深さに植えます。
3.株や根を切る時にウイルス予防として鋏をリン酸三ナトリウムで消 毒するとウイルスの感染防止に大いに役立ちます。
4.傷んだ根ならともかく、新しいきれいな根まで切るのは、蘭は伸びている根の先端の半透明の部分が70〜75%も水や肥料等の栄養成分 を吸収すると言われます。すでに根になっている部分はわずか20〜25%しか吸収しません。新根をおろす数が減って、栄養の吸収効率が悪 くなります。根をさばいて新根をたくさん出させたほうが生育になるのです。
5.春蘭は株分けで殖やすことが出来ます。 植え替えをする際に株分けを行います。バルブが一株に3個以上つくようにハサミで切り分けます。あまり細かく分けすぎると花が咲か なくなります。株が大きいほど花が沢山つきますのであまり株分けをしすぎない方がいいです。
6.植え替え用土は、焼赤玉土日光砂(もしくは硬質鹿沼土)、薩摩土、日向軽石をブレンドして作ります。ブレンド方法は色々な考え 方、やり方、栽培環境、気象条件等を考慮して配合してください。ブレンド済の東洋蘭専用土(クレイベストベスト蘭スーパーらん) も販売しています。
7.用土は下から大粒、中粒、小粒と入れるのが基本ですが、最近の植え方として、小粒のみで植える愛好家も多いです。 8.肥料に関しては多肥は厳禁ですので、用土にマグアンプを混ぜ込むか、あまり強くない肥料、東商おまかせ、もしくは松永蘭 園さんの特性肥料がお勧めです。

春蘭の鉢について
弊社では 京楽焼鉢横山作 京楽焼鉢澤作 信楽焼鉢 プラ鉢などを販売しております。 京楽焼鉢は先人達の知恵にで作られたこの鉢は、実に行き届いた配慮がされていま す。江戸時代、享 保の頃、尾張で初めて縁付の鉢が作られた記録があります。 この鉢は、潅水によって多すぎた水が、鍔によって受け止められ、ほどよく潅 水 出来ます。またもち運びにも、鉢掛けに掛けるのも理にかなっています。 使用している土の粒子が荒いので、ある程度の保水力があり、 加わえてロクロによっ て生地を作るので土の密度が均一となって春蘭の生育にはとても良いです。





1年間の手入れ、作業のながれを記載します。

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月


1月


春蘭の冬眠季ですので、活動はしてません。水も出来るだけ少なくていいです。水遣り頻度は気象条件、栽培環境にもよりますが、2週間に1回位だと思います。注意点として凍結には十分に気を付けてください。この時期にする事は棚の整理などです。自然環境では落ち葉に埋もれている時期ですので、特に日光は必要ないかと思います。


2月

1月と同じで、昼間はある程度外気にあてます。2月の半ばを過ぎると蘭の花芽も少しずつ伸びてきて、咲く兆しが現れます。 この時期には活力剤、メネデールやネオグリーンなど施し始めます。花芽が動いてきたら、水遣りの頻度を1週間に1度または2度位にします。


3月

3月初旬〜4月初頃にかけては開花期です。花は比較的長く咲いていますが、特に花物以外の蘭は、体力を消耗させると新芽にも影響しますので早めに摘むのも今後の成長に役立ちます。、個人的には花を極力楽しんでも貰いたいです。 花も葉も成長期ですので、水遣りは乾いたら与えてください。目安として4日から6日に一度です。栽培環境によりますのでご自身で蘭と向き合い、決めてください。


4月

植え替え時期です。栽培地によりますがは4月中旬から6月頃が植え替えのベストシーズンです。花が終わった順から植え替えてください。植え替えにはクレイベスト、ベスト蘭、スーパーらんなどの東洋蘭培養土が安心です。植え替時に肥料としてマグアンプの大粒を混ぜて植えます。


5月

日差しが段々強くなり、気温も上がってきますので、出来れば木陰の風通し良い所に移します。この時期、新芽が出てきます。 根も、葉も動いてますので、肥料、活力剤など与えると効果的です。


6月

新芽がグングン伸びて春蘭の成長を実感出来る季節となります。新芽の数、及び柄が楽しめます。梅雨時期に入りますので 病気、害虫対策を始める時期です。殺菌剤はサプロール、殺虫剤はアクテリックを散布して下さい。病気にならないように蘭を 元気に保ちましょう。風通しに工夫しましょう。


7月

暑さが段々増してきますので、前月と同じように、風通しを良くしてやり、梅雨が明の急激な温度上昇に備えましょう。 早めに寒冷紗、遮光ネットを掛けましょう。水やりも午前中の早めに行うのが最適です。


8月

太陽光も強く、朝日は別として昼の光はよしずを掛けたり、遮光ネットを張ったりして遮光してください。 弊社販売のクールホワイトは遮光をするけど、光は通すので、ひょろひょろと伸びずに、しっかりした蘭が作れます。 また、シルバー色の市松模様遮光ネットは、風通しも良く、さらに遮熱もします。蘭社の温度上昇の手助けになります。


9月

9月も植え替え可能な時期です。忙しくて春出来なかった蘭、もしくは秋が植え替えが適期な種類の蘭はこの時期、気温をみながら植え替え可能です。花芽のない蘭、もしくはなかなか花芽のこない蘭はこの時期に植え替えてみては如何でしょうか? 秋に植え替えた方が成績が良い場合もありますので、試してみて下さい。


10月

今月も植え替え可能な時期です。植え替え後の気温をみながら植え替えましょう。 花芽が出てくる時期です。株元を注意してみましょう。。少し大きくなった時点で(10月中旬頃)、アルミホイルなどでキヤップを作り、かぶせましょう。株元の砂も少し取り除き、午前中は日光を十分に当ててやりましょう。


11月

この時期の蘭は寒さを凌げる場所で、霜に当たらず、凍結しない場所に移動してください。蘭舎、温室などに移動しましょう。暖房器具の近くには決して置かないで下さい。


12月

春蘭は休養時期です。充分に株を休めるために、寒冷遮等をかけて休養させて下さい。適当に寒いところで丁度良いです。水遣りは、栽培用土の状態にもよりますが、2週間に1回位で充分です。